英語耳

語学の耳作り

世界の民族言語は、それぞれ優先的に使用する音域(パスバンド)、音素の数、プロソデイー(アクセント、イントネーション、フルーエンシー)が異なります。例えば、主な民族言語のパスバンドには下記のグラフに示すような相違が見られます。日本語は英語のパスバンドとかけ離れており、米語と重なる部分も僅かです。 何故このように、民族言語によってパスバンドが異なるのでしょうか。それは、その地域の気候や地形などの音響環境によって、通りやすい音と通りにくい音があるため、そこに住む人達は自然と聴き取りや発声に効率の良い音域を使うようになるので、長年の間にこのようなパスバンドが出来上がったと考えられています。
そもそもことばの学習は母親の胎内で、4ヵ月半位から始まっています。この胎生期に母語のメロディを構成しているプロソデイーが言語神経回路に刷り込まれます。また新生児の発する声には世界中の言語に必要な音素が含まれていることが分かっていますが、このことから人は“すべての音素に反応する耳を持って生まれてくる”と言われています。

パスバンド

各言語の優先的に使われる周波数帯(パスバンド)

日本語と英語では、使われる周波数帯が異なることが分かります。このため、日本人の多くが英語をうまく聴き取り、話すことができないのだといわれています。
言語別特性(言語パスバンド表参照)の研究から、各言語が優先的に聴き取る周波数帯により、情報の受信発信に違いがある事がわかっています。言語の習得には、この受信、発信のしくみと違いを理解した上で母国語とは違う回路を確立する必要があります。

”胎児の環境”を再現するトマティスメソッド

本格的に外国語をマスターするには、赤ちゃんのような耳の状態に戻ることが最も近道だといえるでしょう。でも、そんなことが出来るのでしょうか? 一見不可能に思えるそんな語学学習法を可能にしたのがトマティスメソッドです。ネイテイブの女性の声で胎内音を再現し、あたかも胎児が置かれているような環境から聴覚をトレーニングすることによって、新たに脳の中に英語の言語回路を作ります。

英語の基本はやっぱり”リスニング”

リスニングスキル / 英語音の聴き取り

日本語の音素の数は、英語の60%位しかないということが明らかになっています。つまり、日本語にはない英語の音が沢山あるのです。 例えば英語の母音[α][æ] [Λ][ə]は日本語では「ア」に分類してしまいますし、英語のrとlは「ラリルレロ」、vとbは「バビブベボ」で処理します。また、[子音+母音]の音節言語に慣れている日本人の耳には、例えばstrangeのように子音が連なる単語や、[s][Θ][ʃ][tʃ]などの無声音(高調波子音)は特に聞き分けにくいのです。 英語聴覚トレーニングは日本語のパスバンドに特化している日本人の耳の言葉に対する可聴範囲を広げ、英語のパスバンド領域まで引き上げます。 そして、そのパスバンドを構成している音素を知覚し、日本語の音素マップに付け加えることによってリスニングの能力をアップさせます。

プロソディーの確立

一方、民族言語にはそれぞれ特有のプロソディーがあり、そのメロディを身につけることで単語や文章をスムーズに理解することができます。 例えば、ピッチアクセントとストレスアクセント、音節拍型リズムと強勢拍型リズム、といったように日本語と英語のプロソディーは対照的です。 そして、胎児がまず耳にし、母語の言語回路に刷り込むのはこのプロソデイーなのです。 聴覚トレーニングでは、胎内英語音響を再現し、英語のプロソディーをあたかも胎児の環境で記憶させてリスニングのスキルアップを図ります。

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